今まで住んでいた家から引っ越しをする、相続したけど不要だ、などの理由で、所有している不動産を売却することもあるでしょう。
売却をするのですからもちろん不動産を売却した分のお金は入ってきますが、売却をするために必要な費用も発生します。
すべての手続きや作業を自分だけで行うことは専門家でない限りまずできませんし、税金の有無も自分で管理する必要が出てきます。
一番多額の費用が必要となるのは、不動産会社への仲介手数料でしょう。
不動産売却の際に大事なポイントの一つに、いかにして購入希望者に不動産をアピールできるかということが挙げられます。
どれだけ優れている不動産であったとしても、宣伝をしないことにはなかなか売れません。
そのため不動産業者に依頼をして、不動産売却が完了した場合は、仲介手数料を支払うことになります。
この仲介手数料には上限の金額が設定されています。
この他に、売買契約書を交わす際には印紙代もかかりますし、登記に関する手続きを例えば司法書士に依頼するとなるとその費用もかかります。
上記の他にも、所有している不動産に抵当権が設定されているのであれば、それを抹消するための抵当権抹消費用も発生します。
この抵当権は必ず抹消できるわけではなく、不動産を売却した場合に一括で完済できることが条件になります。
一括返済ということは、繰り上げ返済を行うということですから、繰り上げ返済の手数料も必要になってきます。
そして不動産売却をすることによって利益があった場合に関しては、税金を支払う義務も生じます。
加えて、住んでいる物件から引っ越しをすることになるので、引っ越しにかかる費用も発生してしまいます。
仲介手数料と、売却利益額次第では税金もかかるのですが、特に税金については専門的知識を有している税理士や税務署職員に、支払いの必要性の有無を尋ねると良いでしょう。
抵当権の抹消についてはなかなか理解することが難しいので、こちらも専門家に確認するのがベストな選択と言えます。
普段使っているものをリサイクルショップに買取してもらうのとは違い、不動産売却の際には、様々な費用発生について考慮しなくてはいけません。
不動産売却をする人の中には、売却をするとそれに応じたお金が手に入る、という認識しか持っていない人もたくさんいるので要注意でしょう。