自らが持っている不要な不動産を現金化したい、そんな時には不動産売却という方法をとることになります。
これを行うためには不動産業者に査定を行ってもらう必要があります。
査定を受けることによって、その不動産がどれだけの市場価値があり、どのくらいの金額で売却することができるのか判断することができるのです。
査定の方法には、大きく分けて二種類あります。
まず一つ目は「簡易査定」と呼ばれるもので、立地条件や築年数などから機械的にはじき出した金額です。
二つ目は「訪問査定」と呼ばれるもので、不動産業者が実際に物件を訪問し、室内の状況などをしっかりとみて、そのうえで査定をするものです。
すぐにある程度の目安の金額を知りたい、というのであれば簡易査定でもいいかもしれませんが、本当に詳しく今持っている不動産の状況を確認したいというのであれば、やはり訪問査定の方がより詳しく知ることができるでしょう。
簡易査定
登記簿謄本から土地の大きさ、建物の大きさを、路線価図から路線価および公示地価を、評価(公課)証明書から評価額と年税額を、賃料表から賃料 合計、返還保証金を、各種(水道、電気、機械警備、エレベーターメンテナンス等)支払明細からランニングコストを・・・という形で査定します。
訪問査定
現地を訪問し、嫌悪施設の有無(音のうるさい工場がないか、治安はどうか等)、物件管理状況の確認(集合ポスト、自転車置場、清掃状況等)、貸室内 の確認等々を行います。これらにより、実際に入居希望者が現地を見学した際の印象、入居者確保の状況を把握することができます。
訪問査定という方法で査定をしてもらうとして、なるべく高い金額で不動産を売却するためにはどうしたらいいのでしょうか。
まずいくつかの不動産業者に査定してもらうのは常識です。
その際にはどの査定方法が為されるかどうかも気を付けたいです。
また一番高い値段を付けた業者にすればいい、と考えるかもしれませんが、実はそうではありません。
車の売却などと違い、不動産業者の査定というのは、その不動産業者がその金額で買い取ってくれる、というわけではなく、あくまで不動産売却をするにあたって「いくらの値札を付けるか」という参考にしかならないからです。
例え値札を高くつけてくれた不動産業者だとしても、実際にその物件が売れ残ってしまったら一円にもなりません。
一刻も早く現金がほしい売り主としては、そうした時間も大きな損失になってしまいます。
ですから、ただ単純に査定金額が高い不動産業者を選ぶのではなく、不動産売却に一定の経験や知識を持っている業者を選んだ方が良いでしょう。
特に、大手の業者だけではなく、その地域で古くから営業している地元の不動産業者などにもしっかり話を聞いてみることが重要です。
その土地の本当の市場の相場はどのくらいなのか、どのような人たちが買い手となるのか、そんな実際の話を詳しく教えてくれる不動産業者ならば、適性な値段を設定し、なるべく早く買主を見つけてくれるでしょう。
不動産売却のキモは、販売時の「査定」にあるといっても過言ではありません。
上記したように、簡易査定と訪問査定がありますが、状況に応じてそれぞれを使い分けて、査定価格を把握したいです。